発達障害児の母が書いた本「発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」を発達障害児の母が読んだ感想。ABAを使った家庭療育のやり方。

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小学校教師をしている母から「発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」という本をプレゼントされ読みました。

母曰く「具体的で良い!すぐにやってみれるよ!」とのことでした。

実際に読んでみると、家庭でできてしかも効果的な声かけがたくさん紹介されていました。

この記事では、発達障害児の母が書いた本を、発達障害児の母である私が読んだ感想をご紹介します。

「発障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」に書かれている事

発達障害児あるあるを使った言葉かけ方法が紹介されている

この本では、発達障害の子どもへの

褒め方

叱り方

遊び方

伸ばし方

子どもを伸ばす声かけの続け方

が書かれています。

それだけであれば似たような本は他にもあります。

この本がすごいのは、本で紹介されている具体例が発達障害児のあるあるになっていることです。

それができるのも著者自身が自閉症の子を持つ親だからです。

つまり、普段の生活ですぐにできる声かけが紹介されているので、家庭で取り組みやすくなっています。

各ページ見開きで1テーマが紹介されており、イラストも盛りだくさんでわかりやすいです。

このあたりが累計15万部以上売れている秘訣だと思います。

ベースはABA(応用行動分析)という手法

この本で紹介されている言葉がけは、ABA(応用行動分析)という手法です。

  • ABAとは何か
  • ABAのメリットは何か
  • ABAで大切なポイント

について、専門用語を使わず説明されています。

発達障害の子を持つ親でも理解しやすくなっています。

この本をおすすめしたい人

すでに発達障害の診断が確定した子どもを持つ人はもとより、まだ診断はされていないけれど疑いが濃厚で、何かできることから始めたいという人に、あるいは子どもの言動にちょっと気になるところがあり、どんな対応をしたらいいかと悩んでいる人にとっても、きっと役に立つと思われます。

shizu著 平岩幹男監修 「発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」講談社

こう書かれているとおり、子供の発達障害がわかって間もなかったり、

発達障害かもれないと不安に思っているといった、

発達障害の導入時期にいる方に向けて書かれています。

悩み別に、どの章を読めばいいかも書かれています。

子どもの言葉が遅れているけれど、どのように話しかけていいかわからない。

→日常生活の中でタイミングよく言葉かけをするコツあわかる

・・・・・第7章へ

shizu著 平岩幹男監修 「発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」講談社

発達障害と向き合い始めて間もない方が悩み勝ちな場面、

  • 家庭での言葉かけがうまくいかないとき
  • 親自身にマイナス思考があったとき
  • 療育活用に抵抗があるとき
  • 夫婦間での言葉かけにズレがあるとき
  • きょうだい児への配慮

についても紹介されています。

ABC分析とは?我が家の事例で説明します

ABC分析とは

ABC分析ではある行動を、前の状況(Antecedent)→行動(Behavior)→結果(Consequence)の3段階に分けて見ていきます。その行動がどういう状況で起きたかということまで遡って、どうすればよりよい行動に変えていけるのか、その対処法を考えていくのです。

shizu著 平岩幹男監修 「発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ」講談社

前の状況・行動・結果という3段階で分析する。

公園から帰らない息子をABC分析してみた

【父子の場合】公園で遊び、帰ろうと言っても、まだ遊びたくて泣く。

  • (A)前の状況 公園でもっと遊びたいとぐずる息子。もう帰る時間だと言う父。
  • (B)行動 帰りたくないと癇癪を起して大泣きする息子。
  • (C)結果 しかたないなと折れる父。

父親は癇癪のイイナリになってしまい、息子が主導権を持ちます。

そして息子は泣けばやりたいことが続けられると覚えてしまいました。

この場合、(C)結果の行動を変えることで、子どもの困った行動をやめて、良い行動を定着させることができます。

【母子の場合】公園で遊び、帰ろうと言っても、まだ遊びたくて泣く。

  • (A)前の状況 公園でもっと遊びたいとぐずる息子。もう帰る時間だと言う母。
  • (B)行動 帰りたくないと癇癪を起して大泣きする息子。
    • 泣けば要求がかなうことを覚えているので、泣き方はさらにパワーアップ
  • (C)結果 帰るって言ったら買えるんだと貫き通す母。

私は何とか貫き通し、癇癪がおさまった後に、

  • 「もっと遊びたかったね」
  • 「よく帰ってきたね」

と共感と褒め言葉を伝えました。

また次に公園に行くときは、初めに帰る時間を伝えてから遊ぶようにしました。

帰る時間が近づいたら残り時間も伝えます

そうすることで気持ちの準備ができ、帰るときに癇癪を起こすこともなくなります。

我が家では、父親はいまだに癇癪のイイナリなので、父親がいると息子も甘えから、癇癪を起こすことが多いです。

著者の自閉症療育アドバイザーshizuさんとは

自閉症療育アドバイザーという肩書きのshizuさんは、発達障害のお子さんのいる家庭への支援をされています。

shizuさんの息子さんは3歳のとき自閉症と診断されている発達障害児です。

つまりshizuさんは発達障害児ママです。

診断時は絶望したshizuさんですが、その後ABAに出会い、家庭でABAを使った働きかけをするようになりました。

その結果、次のような結果が出ました。

PARS(広汎性発達障害日本自閉症協会評価尺度)

  • 3歳 25点
  • 6歳 5点

※9点以上が自閉症の疑いあり

約3年間で20点もの変化が出ています。

まとめ:発達障害初心者の方でも取り組みやすい具体例が多い本

この本は、発達障害の診断を持っている、または発達障害を疑っている親に向けて、

実際に発達障害児の母が実践して効果があった言葉かけが、わかりやすくまとめられています。

発達障害児の母だけあって、発達障害の子がいる家庭でも取り組みやすい具体例とともに紹介されています。

子供の行動にイライラしてしまう。

どう褒めていいかわからない。

家庭でできる療育が知りたい。

そんな方は是非読んでみてください。

この記事を書いた人
ママランド

時短勤務の会社員SE (システムエンジニア)ワーママ。1985年生まれ。夫と、軽度知的障害を伴う自閉スペクトラム症の息子・定型発達の娘の4人ぐらし。発達障害児とワーママが心にゆとりのある暮らしを目指して発信しています。

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