子供の多動症が気になる。ADHDの診断を受けるべきかチェックできるおすすめ書籍。

おすすめ書籍

子どもに落ち着きがない、すぐにどこかへ行ってしまうので目が離せない。

でもこのような多動症はADHDなのか、それとも年齢・月齢相応のものなのか、悩まれる親御さんも多いのではないでしょうか?

この記事では、子どもがADHDかもしれないけど、専門機関で診断を受けるべきなのか迷ったときに、おすすめの書籍をご紹介します。

0歳~3歳まで 赤ちゃんの発達障害に気づいて・育てる完全ガイド

この本は、保護者と子育てを支援する立場の方に向けたもので、1歳半と3歳を対象にした基礎調査票と調査シートが盛り込まれています。

また、子どもの行動の実例集があり、それらを使って専門機関へ相談すべき行動のレベルがわかりやすく書かれています。

よくインターネット上に、発達障害かどうかを調べるチェックリストがありますが、結果的に発達障害と診断された子の特徴を羅列しただけだったり、

専門家でもない方が主観的に書いたリストだったりすることがあります。

こちらの書籍の基礎調査票は、東京大学を卒業し、順天堂大学病院にて小児科・療育相談の経験もある、臨床心理士・臨床発達心理士である黒澤礼子先生が作成したもので、大変信頼できるものです。

1:ADHD(注意欠陥多動性障害)とは

ADHDにも次のような3種類に分けられます。またそれぞれでよく見られる行動の特徴をご紹介します。

不注意優勢型

不注意が多い

人の言うことを聞いていません。興味の対象が次々に移り、集中して取り組めません。忘れ物やなくし物が多く、いいかげんな子だと思われがちです。

多動性・衝動性優勢型

多動性が強い

じっとしていられず、体のどこかが常に動いている非移動性タイプと、走り回るような移動性タイプの2つがあります。落ち着かず行儀の悪い子と思われがちです。

衝動性が強い

がまんができず、順番が待てなかったり、気に入らないと大騒ぎしたりします。わがままで乱暴な子だと思われてしまいます。

混合型

上記2種類とも行動にみられるタイプ。

2:専門機関へ相談すべき基準がわかるチェックシート

前述したような行動がみられても、「まだ幼いから」や「2歳なんてみんなそんなもの」と見極めが難しいところです。

この本には、

  • 8分野
  • 全52項目(一歳半の場合。3歳は全75項目)

で、それぞれ

  1. あてはまらない
  2. わからない
  3. ややあてはまる
  4. あてはまる

の4段階で点数をつけ、各分野で平均点を算出します。

平均点が3以上になった場合は、この本では専門機関に相談することが薦められています。

例えば多動性をみるチェックに次のようなものがあります。

1歳6か月児用

Ⅱ-2 多動性

1 落ち着きがなく動き回る         1 2 3 4

2 おとなしくじっと座っていられない    1 2 3 4

中には★マークがついたチェック項目があり、この項目が4(あてはまる)になった場合は、それ1つだけでも専門機関に相談することがすすめられています。

例えば次のようなチェック項目です。

 バイバイなどをしてもまねしない

★(手のひらが逆のバイバイだったりする)

3歳で自閉症スペクトラムと診断されている息子は、実はこの逆手バイバイをやっていました。他にも★マークが付いた項目に該当する行動をしていました。

3歳で自閉症スペクトラムと診断された息子の評価シート

このように全問チェックした後、平均点を評価シートに記入しグラフ化することで、自閉症傾向・ADHD傾向・発達障害関係のどの傾向があるかわかるようになっています。

結果を元に専門機関へ相談するかどうか判断できます。

このグラフは3歳で自閉スペクトラム症と診断された息子と、今のところ定型発達の娘の1歳6か月時点を振り返ってチェックした結果です。

やはり自閉症と診断された息子は、2分野において3点以上の項目がありました。★の項目も5つ該当しました。

相談の際は評価シートを相談先にみせることで、普段の子どもの様子を伝える材料にもなります。

3:多動症がある場合の対応方法がわかる

おちつきのある子、我慢ができる子になるための対応の仕方が16項目も紹介されています。

だるまさんがころんだ等の遊びを通して練習したり、テレビは大人が付けるというルールにするなど、具体的に対応方法が示されているのですぐに取り組むことができます。

4:ADHD以外の発達障害についても気づける

赤ちゃんを抱っこして電話する女性

この本はADHDだけでなく自閉スペクトラム症やLD(学習障害)などの発達障害についてもチェックできるようになっています。

診断された子が複数の発達障害をもつことは珍しくありません。

ADHDは行動に現れやすいので目立ちますが、隠れた障がいにも気づいて注意することも大切です。

この本は初心者にもわかりやすく発達障害全般について学べるようになっています。

私は、息子が発達障害かもしれないと思って、最初に読んだ本がこの本です。

3歳で診断を受けることができ、早くから療育につなげられることができたのは、振り返ってみてもよかったなと思います。

もし、相談しようか迷われている方はこの本でセルフチェックすることをおすすめします。

この記事を書いた人
ママランド

時短勤務の会社員SE (システムエンジニア)ワーママ。1985年生まれ。夫と、軽度知的障害を伴う自閉スペクトラム症の息子・定型発達の娘の4人ぐらし。発達障害児とワーママが心にゆとりのある暮らしを目指して発信しています。

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