子供が発達障害かもしれない。 診断や療育を受けたいけど、どうすればいいの?
自治体によって手続きの方法も異なり、自分の地域の情報が知りたくても、 ネットに公開されていないことが多く、不安な中で色々情報を調べるのは大変ですよね。
この記事では、神奈川県横浜市における療育を受けるまでの、おおまかな流れをご紹介します。2021年3月に実際に区へ問い合わせた内容を元にしています。
療育を受けるためには2つの方法がある
神奈川県横浜市で、療育を受けるためには次の2つのルートがあります。
- お住まいの地域を担当する地域療育センターを予約し、診断を受ける
- 1の方法の前に個別相談を受けて相談する
順番に説明します。
1:地域療育センターで診断を受ける方法
1-1:地域療育センターとは
横浜市には、地域療育センターという0歳から小学校期までの障害児の療育に関する相談・診療・指導等を行う機関があります。 具体的には下記のような施設が併設されています。
- 児童発達支援事業所
- 児童発達支援センター
- 医療型児童発達支援センター
- 診療所(診療科目:児童精神科、小児科、リハビリテーション科、耳鼻咽喉科、摂食外来)
色んな施設名が出てきて混乱するかもしれませんが、 児童発達支援事業所(略して児発)と児童発達支援センター(略してセンター)の違いは、交番と警察署のようなもので、交番にあたるのが児発で、センターが警察署です。
児発はセンターに比べて規模は小さいですが、地域に根ざしています。センターは通所する人以外にも、講座などをおこなって地域全体への働きかけも行います。
医療型の児発は、通常、児発に通うために必要な通所受給者証が必要なく、医療の範囲で療育を行います。風邪をひいて病院で診察を受けるように、乳幼児医療費受給資格者証があれば、費用負担はありません。
1-2:初診の予約をする
お住まいの区を担当する地域療育センターまで問い合わせれば、医師による発達障害の検査・診断を受診することができます。
お住まいの区を担当する地域療育センターを探すには、次のリンク先をご覧ください。
待機期間はどのくらいか?
気になるのが診断を受けるまでの予約待ち期間の長さです。
昨今、発達障害の認知も進み、検査の予約も多くなっているため、予約待ちの期間が長くなっています。
2021年3月に電話確認したところ、初診までに2〜半年ほどかかるとのことでした。
1-3:検査を受ける
予約日に受診して、検査を受けます。
検査は頻繁に受けるものではありませんし、検査のために何か練習したりする必要はありません。
1-4:再診で医師からアドバイスを受ける
検査結果を踏まえて、今後の支援の方法を医師からアドバイスがもらえます。
地域療育センター内の療育に通う場合
例えば地域療育センター内の療育に通う場合は、いつから通うことができるか案内してもらえます。
電話確認したところ2021年3月時点では、2021年4月入所、8月入所は厳しく、12月入所でなら希望を持てるようですが、他の子との相性と鑑みながらクラス編成をするそうです。
地域療育センター外の療育機関に通いたい場合
地域療育センターで、センター外の療育施設の一覧やパンフレットを情報提供としてもらうことができます。
通所受給者を取得する必要があるので、そのために必要な医師に意見書を作成してもらうように依頼しましょう。
その際、『療育に通うための受給者証の申請に使う』と伝えるとスムーズです。
ドクターの作る意見書は、就学や就園に必要なものに使われる場合もあるので、 何のために使う意見書か伝えることで、必要な事項を意見書に書いてくれます。
発達障害グレーでも療育を受けれる。※2021年3月時点
横浜市の場合は、自閉スペクトラム症などとはっきりとした診断名を付けれない、いわゆる発達障害グレーの場合でも、療育が必要と医師が認めれば、その旨が記載された意見書を準備することで、 受給者証を発行してもらうことができるそうです。
ただし、この方針は変更になる可能性があり、今後は診断名(発達障害名)が必要になることになる可能性もあるそうです。
2:個別相談を受けて相談する
2-1:個別相談とは
子供を発達検査を受けた方がいいかどうか判断に迷う場合に、区役所で心理士さんに子供の状態を面談してもらうことで、相談できる仕組みです。
1歳半健診などで発達がゆっくりで要観察になったりした場合に、担当の保健師さんから案内されることもあります。
2ー2:個別相談を予約する
1歳半健診などで保健師さんから案内してもらうこともありますし、各区の福祉保健センターに連絡することで予約が可能です。
お住まいの区の福祉保健センターを調べるには、次のリンク先をご覧ください。
個別相談を受けるまでの期間(待機期間)はどのくらいか?
窓口に電話で確認したところ、2021年3月時点で、だいたい2.3ヶ月ほど先からの予約になるそうです。
個別相談を受けた後、地域療育センターで発達検査を予約する場合は、さらに半年ほど待機するため、かなり時間がかかってしまいます。
診断を受けようか悩んでいる場合
私のおすすめは、ひとまず予約して、待機期間中に本当に受診するか検討するのもいいと思います。
やはり診断は受けないと決めた場合は、必ずキャンセルが必要ですが、やはり診断を受けたいと決めてから予約するよりも待機期間が短くなりますし、悩む期間が決まっている方が、目標になるかもしれません。
3:受給者証発行の申請方法
医療型の児発を利用する場合は問題ありませんが、児発を利用する場合は通所受給者証の発行手続きが必要となります。
通所受給者の発行手続きについては、次のリンク先に説明されています。
4:障害児相談支援事業所とは
まずは、福祉保健センターで障害児相談支援事業所の情報をもらうのがオススメです。
療育や必要な支援について、どんな施設があるか情報を教えてくれたり、手続きのやり方を教えてくれる、通称支援員さんやソーシャルワーカーさんと呼ばれる方々です。
また療育先が決まってからも利用計画やモニタリング面談などを定期的に実施してくれます。
お住まいの区の福祉保健センターを調べるには、次のリンク先をご覧ください。
5:おすすめ書籍
待機期間中は、なんだかもやもやしますよね。
私は息子が発達障害かもしれないと思ってから、この本を最初に読みました。
本に書かれている行動を、ドンピシャで息子もやっていたりして、ドキッとしたのを覚えています。
私はこの本を読んで、発達障害だったとしても、二次障害だけはならないようにしようと強く思いました。療育にたどり着くまでが果てしなく長く感じてしまうかもしれませんが、こちらにご紹介ささていただいた手順が参考になれば幸いです。
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