普段の生活で心がけたい声かけ3選。自閉っ子ママが勉強会で学んだ事。

発達障害

先日、息子の通う療育施設(児童発達支援施設)が主催する勉強会(講演)に参加しました。

そこで私が《普段からこう声かけすることが大切だな》と実感したことについて、 ご紹介させていただきます。

1:講演概要

登壇者:某私立大学の講師(専門:自閉スペクトラム症)

自閉スペクトラム症の子をもつ保護者のための、自閉スペクトラム症の特徴についての基本講座で、自閉スペクトラム症の基礎を知って、日ごろの子育てに活かすことを目的とするものでした。

2:普段の生活で心がけたい声かけ

講演をきいて、私が感じた普段の生活で心がけたい声かけ3選をご紹介します。

2-1:普段から「○○できるなんて、すごいね!」と声かけする

例えば『私なんて、バカだから』 『僕は、頭悪いから』 と自分を卑下するようなことを言って泣いたり・癇癪を起す場合、

泣いたり・癇癪を起している最中に『そんなことないよ!』と言っても、『〇〇ない』という否定の言葉が入って、余計ややこしくて伝わりません。

落ち着いている普段の生活の中で、『〇〇できるなんて、すごいね』『やったね!〇〇できたね!』と褒めて喜び合うことで、本人も受け止めやすく、自己肯定感を高めることができ「僕はバカだ!」という思いが薄らいでいくことができます。

そんなこと言っても、 普段も褒めるトコ探すの大変だよという方も多いですよね。 でも、ココで褒めることは特別なことじゃなくていいんです。

我が家で普段から実践している声かけの例は、

  • (親が履かせたけど)靴履けて、すごいね』
  • (一口しか食べてないけど)ごはん食べてくれて、嬉しい』

と普通のこと、何ともないこと、 逆にこんなことで褒めていいのか?甘やかしでは?と、思うことも褒め称えてます。今のところ、自分を卑下する言葉を息子が発することはありません。

2-2:普段から「イヤって言えたね」と声かけする

例えば「保育園、いや!」「緑(の野菜)、嫌い!」という言葉、我が家でもよく聞く言葉です。

そんな時、私は「そんなこと言わないの!」や「食べないと元気になれないよ」と声かけしていました。

イヤ!とか嫌い!といった言葉は、親としてはできるだけ言ってほしくない言葉ですよね。 私もできるだけ言われないように生活しようとしてしまっています。

でも、自分がやりたくないこと、嫌いなものを伝えてくること自体は、何も悪くない行動ですよね。発達障害児はそのイヤだ!嫌い!に暴れたり泣いたり、人や物に当たったりするなどの良くない行動が付随してきてしまうので、周りはセットに考えてしまいがちです。

イヤ!と言うこと≫は何も悪くないこと、≪暴れること≫は良くないことと分解して考えなくてはなりません。

普段から『嫌いって言えたね』『イヤなんだよね』と伝えるのが大切です。

我が家でも毎朝『保育園、嫌い』と言う息子に、毎朝『嫌いって言えたね』と言っています。他の要因もありますが、ひどかった登園渋りもなくなりました。

2-3:普段から「困ったね」と声かけする

例えば『困った時は、相談してね』と言っていても、忘れ物をしても何も言わない、具合が悪いのに無理をするということがあります。

そんな時「何で借りにこないの!」「何で何も言わないの!」と注意しがちです。

これはどんな時が困った時なのかが自分でもわからないから、相談できないんだそうです。≪忘れ物をしたこと=困ったこと≫≪具合が悪い=困ったこと≫といった様に結びつかないということです。

このようなことは、普段の生活で「困ったね」と言葉にして伝えるのが大切です。

我が家では、

  • 食事の時にわざと箸を用意しないでおいて、「あれ!箸がない!困ったねー」
  • 外に行く時にわざと靴を片付けておいて、「あれ!靴がない!困ったねー」

文字が読める子は、リスト化しておくのもオススメです。困った場面はいろいろなケースがあるのでひとつずつ教えてあげることが必要です。

3:発達障害児の発言と行動は分解する必要がある

発達障害児はその特性ゆえ、注意される・怒られる・叱られることが多い生活を送りがちです。

例えば、園や学校で静かに先生のお話しを聞かなければいけない場面でも、外に「救急車が走った!」と大声を出したり、外に走り出してしまったり。

こんな時、「○○君!静かにしなさい!」と叱ることがあるでしょう。

でもこの行動を分解して考えると、《救急車が通ったことを伝えたい》という行動は何も悪いことではなく、それを《大声を出した・走り出した》ことで伝えようとしたことが、その場にそぐわなかっただけなのです。

つまり、《伝えようとすること》はいいことだけれども、その《伝え方》が間違っている(下手)ということです。

このような時に、まず叱ってしまうのではなく、《伝えようとすること》は褒めて、間違った《伝え方》を具体例で正すことで発信を育てることができます。

先ほどの救急車の例でいうと、「救急車のこと教えてくれたんだね。今度は小さい声(1の声)で教えてね」のように声かけすることが発信を育てる方法のひとつになります。

自閉スペクトラム症と一言に言っても、その子・人それぞれの特性があり、ここでご紹介する内容が皆さま全てに当てはまることはないと思いますが、日々忙しく過ぎていく生活の中で、講演に出席するなんて余裕無いよ!という方も多いと思います。

そんな方に、少しでも情報と自閉っ子ワーママである私が有益だ!と思ったこと、他にもこんな風に声かけできるかもと思ったことをご紹介させていただきました。

この記事を書いた人
ママランド

時短勤務の会社員SE (システムエンジニア)ワーママ。1985年生まれ。夫と、軽度知的障害を伴う自閉スペクトラム症の息子・定型発達の娘の4人ぐらし。発達障害児とワーママが心にゆとりのある暮らしを目指して発信しています。

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